FUMBLE CHARGERS~勝てそうで勝てないチームのファンブログ~

勝てそうだけどなぜだか勝てない。そんなチャージャーズを応援するブログ。

ドラフト結果とチームの意図

ドラフトが終わったので久しぶりに投稿します。
初めにChargersのドラフトの感想を述べておくと「チームの意図が示されていてとても好き」です。

指名結果は下記の通りです。

1巡, 17位: Zion Johnson, G, Boston College
3巡, 79位: JT Woods, S, Baylor
4巡, 123位: Isaiah Spiller, RB, Texas A&M
5巡, 160位: Otito Ogbonnia, DT, UCLA
6巡a, 195位: Jamaree Salyer, G, Georgia
6巡b, 214位: Ja'Sir Taylor, CB, Wake Forest
7巡a, 236位: Deane Leonard, CB, Ole Miss
7巡b, 260位: Zander Horvath, FB, Purdue

1巡で最も大きなニーズであったOL、3巡で一見ニーズの低かったS、4巡で2番手RB候補の獲得、5巡以降で攻守ラインとCB、FBを補強しました。
個々の選手評価は詳しい方にお任せして、指名から汲み取れたチームのやりたいことをまとめると、
0. ハービーを守る
1. ランを出したい
2. ダーウィン・ジェームズを自由に動かしたい
3. ライン、DBのデプスを厚くする
となります。

 「ハービーを守る」は昨年のFA補強、ドラ1Slaterに続き2年連続でOLを一巡指名しており、最重要項目と言えます。
 「ランを出す」については、昨季リーグ屈指のパス攻撃を持っていたにも関わらず安定して勝てなかった理由としてランの弱さがありました。特にゴール前や3rd down 1などでの押し込みや終盤の時間消費がうまくいきませんでした。ここを1巡Gザイオン、4巡のRBスピラー、7巡のFBホーバスで補強し、より安定した試合運びができるチームになりたいということでしょう。
 「ダーウィンを自由に動かす」は特に事前情報としてはなかったのですが、ドラフト後の会見でStaleyが自ら3巡Sウッズの指名理由に挙げていたので明らかとなりました。スター選手であるダーウィンをBox内、もしくはスロットCBの位置につける機会を増やして、よりボールに絡ませたいようです。来季は1年目のようにアグレッシブに動き回るダーウィンが見れそうでとても楽しみです。
 「ラインとDBのデプス」についてはStaleyが常々「Line of scrimmage teamを目指す」「cover manは常に探している」と言っていました。本ドラフトはその方針がわかりやすく表れましたものと言えます(OL2, DL1, DB3の指名)。テレスコ就任以来ライン軽視の感が否めませんでしたが、Staley就任で方針がガラッと変わった印象です。ここ10年ライン戦で苦しんできたのでここは本当にポジれるポイントだと思います。(そしてStaleyは方針をわかりやすく発言してくれるのでファンとしてはとても助かります。)

 一方でFA前に「攻撃にスピードを持たせたい」ということも言っていましたが、これについては今のところ動きがみられていません。ドラフト後の会見でStaleyが「今のレシーバー陣に満足している」と言っていたことから優先順位はそこまで高くなかったのかなと思っています。ロスターを見るとダブルエースのキーナン、マイキーに続きパーマー、ガイトンも貢献度は十分です。

 繰り返しになりますが、私はこのドラフトを「チームの意図が見える」良いドラフトだったと思っています。
 巷のドラフト評価はそこそこといったところですが、ドラフト評価はいい評価のものだけ見て気分を上げ、悪い評価のものは的外れの粗悪品ぐらいに思っておくのが精神衛生上最善です。結局のところファンとしてはチームの中にいる人がした評価を信じるほかないですから。

補強ニーズまとめ(FA解禁直前)

これまでの記事から各ポジションニーズをざっとまとめる。K,P,KRについてはどさくさに紛れてここに書く。

QB

★☆☆☆☆

控えのベテランとの契約はあるかも。

RB

★★★☆☆

エクラー以外走れるRBがいないため安定した2番手が欲しい。

FB

☆☆☆☆☆

FBをロスターに置きたい感じがしない。

OL

★★★★☆

RGとRTの補強が必要。特にRTはアップグレードしたい。RGはアボウシと安く再契約できれば良し。

TE

★★★☆☆

パーハム、マクキティの若手コンビに期待。残りのキャップ的に大きな補強はなさそうだがそこそこのベテランの補強はあるかも。

WR

★☆☆☆☆

★4だったがマイキーと再契約でニーズは下がった。スピード系のWRをドラフト3日目で取るかもしれない。

IDL

★★★★★

とにかく2人以上のスターター確保が必須。

EDGE

★☆☆☆☆

★4だったがマック獲得でニーズ激減。残念ながらヌオースーとの再契約はできなくなった。控えにも昨年のドラ4ランフがいる。

LB

★★★☆☆

ホワイトを残したかったがお金があまりないため、デプス補強だけして一昨年のドラ1マレーに託す未来もあるか。

CB

★★★★☆

エースCB不在でデプスも薄い。J.C ジャクソンかドラ1指名っぽい雰囲気は出ている。

S

★☆☆☆☆

先発は安泰で控えの若手もいる。安いベテランかドラフト下位指名はあるかも。

K

☆☆☆☆☆

ホプキンスと3年契約を結んだのでドラフト指名含めて今年の補強はなさそう。

P

★★★★☆

昨季フル出場したロングはFGも蹴れる珍しいパンターだが、いかんせん本職のパントが飛ばなかった。。今年はドラフト候補のPが何人か話題になっているのでドラフト指名もあり得る。どうせギャンブル行くから…という理由で補強しない可能性もなくはない。

KR

★★★★☆

大活躍のロバーツがUFA。再契約もあり得るしドラフト下位で取ってくるのもあり。若返りを図ってドラフト下位を試しつつダメそうだったらまたロバーツに泣きつくと予想。

 

 FAでIDLとCBをどこまで補強できるかが最注目ポイント。一応どうにかなりそうだけど補強はしたいRB,RT,TE,LBをどうするのかも楽しみ。

 ではまた明日盛り上がりましょう。

 

各ユニット成績と補強ニーズ(CBとS編)

FA解禁までに各ユニットのまとめを終わらせようと思っていたらカリル・マックが来た。青天の霹靂。うちがそんなに積極的に動くようになるとは…今年から数年が勝負の年。
今回は残りのCBとSの成績を振り返る。例によって補強ニーズはUFAの選手がいないものとしてスコア付け。

CB
マイケル・デービス 12PD/1INT/54TKL/
アサンテ・サミュエル jr 11PD/2INT/43TKL
クリス・ハリス jr 6PD/1INT/37TKL →UFA
テボーン・キャンベル 4PD/0INT/40TKL/2FF
ライアン・スミス 5TKL  →UFA

 昨オフに3年27Mで契約延長したデービスにはエースCBの期待がかかったが、荷が重かった印象。
 2巡指名したサミュエルjrは開幕から開幕3試合で2INTを決めディフェンスのルーキーオブザマンスに選ばれたものの、シーズン中に2度の脳震盪を起こして12試合の出場にとどまった。来シーズン以降も脳震盪が再発しないか心配だか、ポテンシャルは十分に見せたシーズンとなった。
 クリス・ハリスはアップダウンの激しいシーズン。全盛期の動きはもうできそうもなく、年齢もあるので再契約はないと思われる。
 キャンベルはKC戦で2FFで勝利の立役者となったが、そのほかはあまり活躍できず、出場すると狙われてしまうシーズンだった。できれば来季は彼を控えの2番手できるぐらいのデプスにしたい。
 ライアン・スミスやほかのCB達はスペシャルチーム以外ではほとんど出番がありませんでした。

 先発の質、デプスともに不安のある陣容でクリスハリスがFAになる。エースCBを取ってサミュエルjrを内側に入れられれば全体の底上げができて良さそうではある。Staley HCもCBを重視したい発言をしており、FAでの大物獲得やドラ1指名での補強も考えられる。

★★★★☆

S
ダーウィン・ジェームス jr 118TKL/2SACK/5PD/2INT/3FF
ナジア・アダリー 99TKL/0.5SACK/5PD/1FF
アロヒ・ギルマン   37TKL/1PD/1INT

トレイ・マーシャル 19TKL  →UFA
マーク・ウェブ jr    3TKL

 ダーウィンが3シーズン振りにシーズンを完走。やはり頼りになる存在。

 アダリーはDBの中で最も成長が見られた。2ハイがメインになりプレーに絡むことが増えタックルミスも大きく改善された。(たまにミスるけど)

 ギルマンは3番目のSの役割をそつなくこなした印象。ただレギュラー陣の代わりに1試合出続けるとやはり差を感じた。

 シーズン途中で加入したマーシャルは散々な内容。来季はいないでしょう。

 ドラ7のウェブは怪我もありなかなか思うようにいかなかったシーズン。来季の成長に期待。

 先発2人は変えないでしょう。控えにギルマンとウェブの若手がいるので補強ニーズはそこまでない。

ニーズ★☆☆☆☆

祝!マイキー契約延長!

 ChargersはマイキーことWR Mike Williams と3年60Mの契約を結びました!昨シーズンついに開花したエースWRとの契約延長はとても喜ばしい!!CBを圧倒する彼の身体能力はわかりやすい魅力ポイントですが、謙虚でいい奴という性格面も推せるポイントです。来季以降のハービーとのホットラインが今から楽しみです!

 

 契約の話に戻りますと、各サイトの契約予想では4年68M程度だったのでそれよりは少し短く少し割高なものでした。一年平均20Mはもう1人のエースWR Keenan Allenと同じ額になります。サラリーキャップが増えたので少し高くなるのは予想の範疇でしたが3年契約は意外でした。というのも、現ロスターのWRキーナン、マイキー、パーマーの全ての契約が2025年オフに同時に切れるためです。さすがに大変じゃないか?と。

 実はもう1人重要な選手が2025年に契約が切れます。QBハービーです。彼の契約延長のタイミングで契約が切れる選手が多い=キャップに自由度を持たせられることでその時弱いポジションを効果的に補強できるのは良いことかもしれません。

 また、当然のことながらマイキーの4年目以降のキャップヒットがないので今オフにFAで4-5年契約の大物を取りやすくなったかもしれません。NEからCB J.C. Jacksonが FAになるので全力で取りに行ってほしいところです。

 

 長々と書きましたが、契約延長して本当によかったです!それでは来季以降のマイキーの更なる飛躍を祈ってweek18 4Q残り0秒のTDキャッチで締めたいと思います。来季は勝つぞー!

https://twitter.com/actionnetworkhq/status/1480401115757760514?s=21

 

 

各ユニット成績と補強ニーズ(DLとLB編)

今回はDLとLBの成績を振り返る。例によって補強ニーズはUFAの選手がいないものとしてスコア付け。

IDL

ジェリー・ティレリー 51TKL/ 4.5 SACK/ 6TFL (PFF 45.9)
ジャスティン・ジョーンズ 37TKL/ 3 SACK/ 5TFL (PFF 57.9) UFA
リンバル・ジョセフ 57TKL/ 1 SACK/ 3TFL (PFF 63.1) UFA

控え
クリスチャン・コビントン 52TKL/ 1SACK/ 3TFL (PFF 55.9) UFA
ブレイデン・フェホコ 13 TKL
フォレスト・メリル 4 TKL

 今季最も弱かったユニット。PFFグレードで見ると最もよいジョセフで63…(控えレベル)。PFFグレード45.9(なにそれ)のティレリーのスナップ数が一番多いという厳しすぎる布陣であった。
*PFFの指標は60以上で控えレベル、70以上で先発、85以上でプロボウルレベル
 幸い?にも3名がUFAとなるためユニットを刷新できる状況。今オフの補強の目玉であるのはいうまでもなく、ランDの苦手なティレリーの出番を限定できるように先発を3名補強したい。ジョーンズは怪我で離脱期間が長かったが、試合に出れば安定していたので再契約の可能性あり。ベテランのジョセフは再契約しないと思われる。
 これまた幸いにもFAもドラフトも層が厚いようなので、FAで先発2名確保、ドラフト3巡目までに1人確保といったところか。

ニーズ★★★★★

EDGE (3-4 OLB)
ジョーイ・ボサ 51TKL/10.5SACK/5TFL (PFF85.8)
ウチェナ・ヌオウスー 40TKL/5SACK/8TFL (PFF 64.3) →UFA
カイラー・ファックレル 17TKL/3SACK/4TFL (PFF 63.3) →UFA
クリス・ランフ 19TKL/1SACK/2TFL

 システムが変わってボサが慣れないパスカバーに下がることもしばしばあった。カバーに戸惑いすぎていて正直これでいいのか疑問だったがそれでもさすがの活躍で10.5サック(PFF85.8)を記録。モノが違った。
 ボサの反対側はヌオウスーとファックレルで半分ずつスナップを分け合っていたが、シーズン後半からヌオウスーが成長し出番が増えた。OLB育成に定評のあるステイリーHCの就任でメリットを受けた選手の一人。UFAになるが再契約できれば来季覚醒するかも。
 ドラ4のランフは出番こそ少なかったものの随所にいいプレーを見せた。控えとしては十分な活躍。来季以降の成長に期待。

 ヌオウスーとファックレルがUFA。HCがヌオウスーを気に入っているようで再契約の可能性は高そう。ただボン・ミラーやチャンドラー・ジョーンズなどの大物がFAに出てきた場合、そちらの獲得に動くかもしれない。

ニーズ★★★★☆

ILB

カイザー・ホワイト 144TKL/1 SACK/ 7TFL →UFA
ドリュー・トランクイル 76TKL/ 1.5 SACK/ 5TFL
ケネス・マレー 31TKL/0 SACK/ 2TFL
アメン・オグボンベミガ 26TKL/ 1SACK/ 2TFL
ニック・ニーマン 22TKL

 いい意味でも悪い意味でも驚きのあったILB。システム変更にフィットしたホワイトがプレシーズンの3番手からシーズン中に1番手になるシンデレラストーリー。最終的に144TKLを記録し、新人契約最終年に頭角を示した。
 一方でシステム変更のあおりを受けた2年目マレー。マレーはシーズン当初はほぼ全スナップ出場し期待も大きかったが、判断ミスが見受けられ徐々に出番を減らしていった。元ドラ1の伸び悩みはファンとしては辛いものがある。スタッツで見るとオグボンベミガとほぼ同じぐらい。ついさっきまで名前の長いUDFAの彼、ぐらいの認識だったオグボンベミガと同じ。

まだマレーの価値が残っていそうな今オフにトレードの可能性があるか、などと勘ぐってしまっているが、マレーをどの程度来季の戦力として考えているかによってニーズ度合いは変わってくる。

 まずはUFAとなるホワイトと再契約するかどうかが注目ポイント。TKL数は多いがあまり目立ったプレーはなくPFFも66.5と高くないため比較的安く再契約できるのではないだろうか。

ニーズ★★★☆☆

各ユニット成績と補強ニーズ(オフェンス編)

前回O/D/STの全体のまとめをしたので、今回は各ユニットごとにまとめてみる。オフェンス編。5段階のニーズ評価はFA選手がチームにいないものとして表記。
QB
ジャスティン・ハーバート(ハービー)  5014Yards/38TD
チェイス・ダニエル UFA
イーストン・スティック

 ハービーが2年目にしてパス5000ヤードを突破し順調に成長している。来季はOCの変更がなく同じシステムでプレーできるので更なる飛躍に期待できる。ダニエルがUFAなので控えQBを取る可能性があるが、ハービーの先発が確定しているのでお金を使う必要はない。

ニーズ★☆☆☆☆

RB
オースティン・エクラー Run 911 Yards/12TD, Receive 647 Yards/8TD
ジャスティン・ジャクソン Run 364 Yards/2TD, Receive 178 Yards UFA
ジョシュア・ケリー Run 102 Yards
ラリー・ラウントリー Run 87 Yards/1TD

 エクラーが孤軍奮闘。3rd & shortですら小柄なエクラーが出ないといけない台所事情は要改善。ジャクソンがUFAとなるが、怪我が多いこととエクラーとタイプが被る(クイックネスで抜けていくタイプ)のため再契約はないと思われる。ケリーとラウントリーは1回のラン平均がそれぞれ3.1 Yards, 2.4 Yardsと良くなかったため2番手を任せられる状況ではない。FAもしくはドラフト3巡あたりで補強すると予想。

ニーズ★★★☆☆

FB

ゲイブ・ネイバース

 特に目立った活躍もなくシーズン途中からはinactiveとなった。代わりにTEのアンダーソンやマクキティがFBの位置にもセットしていた。来季いないかも。補強については首脳陣がFBを置きたいかどうかによるが、今季もTEを使っていたぐらいなので積極的な補強はなさそう。

ニーズ☆☆☆☆☆

OL 
先発(開幕時)
LT レイショーン・スレーター PFF 83.6
LG マット・ファイラー PFF 74.0
C コーリー・リンズリー PFF 85.7
RG オデイ・アボウシ PFF 68.2 (298 snap) UFA
RT  ブライアン・ブラガ PFF 55.8 (45 snap) →解雇予想

控え(開幕時)
C スコット・クエッセンベリー PFF 64.3 (115snap) UFA
G マイケル・スコフィールド PFF 66.8 (907 snap) UFA
OT ストーム・ノートン PFF 60.2 (1078 snap) →RFA
OT トレイ・ピプキンス PFF 68.5 (173 snap)
G ブレンダン・ハイムス 

*PFFの指標は60以上で控えレベル、70以上で先発、85以上でプロボウルレベル
 昨オフに大型補強したOLは大きく改善した。特にCはリーグ最下層から最高レベルに改善し、真ん中からフリーで入ってきた選手に1秒後にサックされるスポーツではなくなった。1年目から大活躍のスレーターが指名できたのはただただラッキー。ありがとう神様。ありがとうパンサーズ。(←LT指名が予想されていた)。
 課題はOL右側。シーズン序盤にRGアボウシとRTブラガを怪我で失い、代わりにスコフィールドとノートンが長く先発についたが弱さを見せた。RGはアボウシと安く再契約&ドラ5ハイムスの成長待ちと予想。RTブラガは2年間怪我で満足に出場できず、解雇で$10M浮くため解雇が既定路線。控えのノートンとピプキンスの成長に期待するのは博打が過ぎるので、FAかドラフト2巡までに補強してほしい。

ニーズ★★★★☆

TE
ジャレッド・クック 564 Yards/4TD UFA
ドナルド・パーハム 190 Yards/3TD →ERFA
ステファン・アンダーソン 165 Yards/1TD UFA
トレ・マクキティ 45 Yards

 昨オフにFA補強したベテランのクックがエース。レシービングTEの成績として最低限活躍してくれた。高齢のため再契約はない模様。
 パーハムはERFAとなるが、ERFAは最低額で1年契約が可能なため、パーハムは残る見込み。ランアフターキャッチやレッドゾーンでの存在感など、きらりと光るものを見せたもののweek15に脳震盪で離脱。ダメージが大きくその後出場なし。続報がないため来季どれだけ計算に入れてよいかわからない。
 アンダーソンとドラ3マクキティはブロッキングTEとして活躍。アンダーソンはUFAとなるが安く契約しても入れ替えてもよい。

 エースTEを補強するか、パーハムに期待しつつ保険としてそこそこのTEを補強するか、方針を決めるのが地味に難しいポジション。個人的予想は後者。

ニーズ★★★☆☆

WR
キーナン・アレン 106 Catch/1138 Yards/6TD
マイク・ウィリアムス(マイキー) 76 Catch/1146 Yards/9TD UFA
ジョシュア・パーマー 33 Catch/353 Yards/4TD
ジェイレン・ガイトン 31 Catch/448 Yards/3TD →ERFA
アンドレ・ロバーツ 0 Catch (Runは19 Yards)

 キーナンはエースの役割を最低限果たしたとはいえ今季はとにかく落球が多かった。。これが年齢による衰えからくるものではないと信じたい。
 昨シーズンまでの出来だと今オフの放出が既定路線だったであろうマイキー。1146ヤード、9TDという成績でヤードとレシーブTDはチームトップ。今季はディープだけでなくショート~ミドルレンジでも存在感を発揮できるようになり、マイキーの独壇場となる試合がいくつかあった。一方で消える試合はとことん出番がなくなり、これをどう評価するかが実に難しい。消える試合がある選手にエース級のお金を払うのは少し気がかりではある。
 ドラ3のパーマーはキャンプとプレシーズンで早くから実力を示した。シーズン序盤はWR層の厚さからスナップ数が少なかったが、中盤から徐々にスナップ数を増やしていき、キーナンが欠場したweek14 NYG戦では5 Catch/66 Yards/1TDを記録し出番があれば活躍できることを示した。ドラフト当時はリーチ指名とも言われていたがそんなことはなかった。
 ガイトンはディープ要員。一発TDを決める一方でショートヤードではあまり目立てない。足が速いのでランアフターキャッチで活躍できればよいが、CBをはがすのが苦手なのかそういうプレーはあまり見ない。
 ロバーツはほぼリターナー専任。たまにエンドアラウンド要員。キャッチはなし。

 マイキーがUFAとなる。高額契約(4年68Mほど)が予想されるが、再契約するか否かで現地ファンの間でも意見が分かれている。それぞれのメリットを書きだしてみる。

長期契約派
・マイキーはエースになれる器
・ハービーとのホットラインを継続することが攻撃力の持続につながる。
・ハービーも再契約を望んでいる。
・稀なサイズとジャンプ力。困ったときに投げ込める信頼感。
・タグ貼って1年経つと来オフもっと高くなるから今長期契約がお得

フランチャイズタグで1年派
・もう1年様子を見てエース級の契約に値するかを見極めたい。
・パーマーが成長するまでの繋ぎとして1年契約

放出派
・怪我が多い
・2番手WRに年17Mは高すぎる
・Chargersに必要なのはスピード系(キーナンとパーマーがそこまで速くないため)
・WRはドラフトでいい選手が取れる

個人的な予想は長期契約。うまくいっている攻撃陣をわざわざ変える必要がない。ハービーとの息もあってきたので来季もっと爆発してくれるはず。もしマイキーが放出される場合は層が薄くなるため2番手WRの補強は必要。攻撃力を維持するためにレシーバーへの投資は必須。

ニーズ★★★★☆

今季の振り返りとオフの補強ポイント

 気づけば前回の記事がトレーニングキャンプ1日目(6か月前)でした。(笑)
オフシーズンこそブログシーズン。というわけで今季の全体的な振り返りと弱かった所(補強ポイント)をまとめていきます。長くなりそうだったので、FAになる選手に関してはまた今度にします。

オフェンス
Points/Game     27.9 (5位) 
Yards/Game      390.2 (4位) *昨季は18位
Rush Yards/Game  107.9 (21位)
Pass Yards/Game   282.4 (3位)
3D Conversion       45.25% (3位)

 シーズン序盤はショートパスを多用しすぎてQBハービーの良さが活かしきれていませんでしたが、中盤からロングパスも効果的に織り交ぜることで爆発力を得ました。
 それを支えたのは昨オフに補強したOL。特にCリンズリー, LGフェイラー, LTスレーターの左側が強くなり、パスプロだけでなくランも出ました。
 パスプロが持つようになったことでWRキーナン、マイキー、RBエクラーなどのスキルポジションの選手が躍動し、見ていてワクワクする魅力的なオフェンスになりました。(ほんとに見るのが楽しかった…)
 今季のオフェンスは全体的にうまくいっていたものの、相手が一流のパスラッシャーだとかなりキツかったRT, エクラーがいないと怖さが3段階下がった2番手RBは補強が必須です。

ディフェンス
Points/Game  27.0 (29位) 
Yards/Game   360.1 (23位) *昨季も23位
Rush Yards/Game  138.9 (30位)
Pass Yards/Game   221.2 (10位)
3D Conv %     49.54% (32位)

 一方でディフェンスはひどかった。。昨季ラムズでリーグトップの守備を作り上げたステイリーHCを招聘したにもかかわらずこの低迷ぶりは大きな誤算でした。特にランDはリーグ30位であり、今季のChargersの敗因であることは間違いありません。
 パスは数字上は10位ですがこれはランDが悪すぎて相手のパスが減ったからでしょう。3rd down conversionがリーグ最下位なことからもランだけでなくパスも勝負所で止まらなかったことがわかります。。
 ディフェンスが全体的に良くなかった原因はステイリーHCの用いる複雑なディフェンスシステムに選手が混乱したためだと思います。通常、新しいコーチを招聘するとそのシステムを熟知している古巣の選手を獲得することが多いですが、昨オフはそれをしませんでした。これは補強戦略ミスだったように思います。
 これは与太話ですが、前任のDCブラッドリーが毎試合同じ準備をする平凡なコーチだったので、毎試合別の準備をする今季とのギャップが激しかったのもうまくいかなかった理由かもしれません。色々言われることの多いブラッドリーですが、同じ準備で選手の習熟度を上げるというのは選手が成長しやすいやり方なのかもしれませんね。(対策されると手も足も出なくなるのですが…)
 オフの一番の補強点はランが止められなかったDL。CBやEDGEにもエース級の選手が一人欲しいです

スペシャルチーム
キッカー
 シーズン前に3人でロスターを争わせましたが、選ばれたビスカイーノはまるで使いものになりませんでした。シーズン途中にWASを解雇されたホプキンスを獲得。50ヤード以上はまるで入りませんでしたが、45ヤード以内は高い確率で決めてくれました。

パンター
 チーム3年目のロングが務めましたが飛ばないパントも多く、パントの蹴りあいになると分が悪かったです。

リターナー
 シーズン前に競争させて選ばれたWRヒルリターナーとして全く戦力になりませんでした。攻撃開始が20ヤード地点からでいいから毎回タッチバックさせてほしかった。。
 フロントも流石にこれはまずいと思ったのかシーズン途中にロバーツを獲得。とても活躍してくれました。

カバーチーム
スペシャルチームで昨季から最も改善した点です。スペシャルチームを重視したようなFA補強やドラフトも見られ、ステイリーHCがスペシャルチームに力を入れたことが実を結びました。

ホプキンス、ロバーツがFAのため、来季のロスターがすべて入れ替わっていてもおかしくない状況です。逆に言えば選びたい放題です。カバーチームはよくなっていたので1年でSTCを切るのは正直早いなと思ったのですが、キッカーやパンターの選択肢の多いオフを前に今季の選手選びを失敗したSTCが解任されたのはよかったのかもしれません。新しいSTC (Ryan Ficken)に期待です。

 

今季はプレーオフまであと一歩のところまでいきましたが惜しくもシーズン敗退となりました。ポテンシャルが高いことは十分示せたシーズンでしたし、補強点も明確なのでしっかり補強して来季を迎えたいですね。